厳選煮干しらーめん 初代 にぼ助
本日訪れたのは、御茶ノ水駅・聖橋口から徒歩2分という好立地にある人気ラーメン店「厳選煮干しらーめん 初代 にぼ助」。

その名のとおり、煮干しを主役に据えた一杯で勝負するラーメン専門店で、2023年にオープンして以来、SNSを中心にじわじわと話題を呼んでいる注目店です。

店舗は動く麺の看板が目印です。煮干しの香ばしい香りが外にまで漂っています。


店内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、カウンター越しに繰り広げられる職人の手仕事。


湯気の立つ鍋、手際よく動く手元、次々と仕上がっていくラーメン。その一連の流れはまるで舞台のようで、ただの食事ではなく一種のエンターテインメント。

今回注文したのは「特製にぼ助ラーメン(1,280円)」。着丼の瞬間、まず目を引くのはそのビジュアルの美しさ。黄金がかったスープの上には、異なる3種のチャーシュー、味玉、メンマ、そして青ねぎが整然と並び、まるで芸術作品のようです。

スープは厳選された国産煮干しをふんだんに使用し、動物系出汁とブレンドすることで、煮干し特有のえぐみを抑えつつ、力強い旨味を引き出しています。さらに背脂を加えることで、スープに厚みとまろやかさが加わり、煮干し系にありがちな“淡さ”を感じさせないです。
これは、単なる「煮干しラーメン」ではなく、「煮干し+濃厚+上品」の三位一体を意識したバランス構成ですね。

麺は中太のちぢれ麺で、小麦の風味をしっかりと感じられます。やや硬めに茹でられており、スープとよく絡み、噛むたびに旨味を引き立てます。

特筆すべきは3種のチャーシュー。それぞれ異なる手法で調理されており、まずは低温調理されたレアチャーシュー。しっとりとした口当たりで、スープに少し浸すと程よく火が入り、柔らかさと旨味が引き立ちます。

次に豚バラチャーシューは、ほろほろと崩れる柔らかさで、口の中でとろけるような脂の甘みが印象的です。


最後に鶏チャーシューは、あっさりとしつつもジューシーで、歯ごたえが心地よく、他の2種とは違う食感のアクセントになっています。

メンマは太めでシャキッとした歯ごたえがあり、量も多くて嬉しいポイント。

味玉は濃厚で、ひと口かじると黄身の旨みが口いっぱいに広がります。とろりとした半熟の黄身は、醤油の香ばしさと出汁のコクをまとい、ラーメンのスープと一体になってさらに深みを増します。

添えられた海苔はスープをふわりと吸い込み、とろける寸前の柔らかさで、麺を包み口の中で一体となります。ただのトッピングじゃない、これは一杯のラーメンに宿る、静かな魔法です。

別皿の生生姜を投入すると、スープの印象ががらりと変わります。濃厚だった味わいがすっと軽やかになり、最後まで飽きずに完食へと導いてくれます。「味変」としての完成度も非常に高く、全体を通して丁寧な設計と職人技を感じる一杯でした。

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厳選煮干しらーめん 初代 にぼ助
【住所】東京都千代田区神田駿河台2-10-6 御茶ノ水Sビル1階
【電話番号】03-5244-5499
【営業時間】月~金 ランチ 11:00~15:00 ディナー 17:00~22:00 / 土・日・祝日 11:00~15:00
【定休日】年末年始