大盛軒
今日は息子の学校説明会。向かう前に腹ごしらえをしようと、東中野に立ち寄りました。目的地は、東京を代表する町中華の名店「大盛軒」。昭和57年創業、B級グルメの人気店で、テレビや雑誌でも紹介されるほど有名です。この店の鉄板焼は、私が学生時代に「じゅうじゅう焼き」と呼んで愛した大好物。言わば青春そのものの味です。

高校時代、江古田に住んでいた私は、「大盛軒 江古田店」によく通いました。部活帰りに友人たちと囲んだ熱々の鉄板を思い出すと、自然と笑顔がこぼれます。あれから時が流れ、今日は息子と一緒。息子も私が「大盛軒」に通い詰めていた頃の年齢に近づいており、何とも感慨深いものがあります。

東中野の「大盛軒」に訪問したのは今回で2回目。前回はコロナ前の訪問です、店構えは昔ながらの風情が漂い、懐かしさを感じさせますが、店内はリニューアルされ、清潔感が増していました。

早速、私がじゅうじゅう焼きと呼ぶ逸品、ポーク鉄板焼セット(980円)を注文。
鉄板がジュージューと音を立てながら運ばれてきます。

熱々の鉄板に盛り付けられたキャベツと豚肉、その上には特製の甘酸っぱいソースがたっぷりとかかっています。この光景、そして香り。ああ、これです。私がずっと恋焦がれていた逸品は。

生卵を落とし、ニンニクチップを散らし、タバスコをひと振り。このタバスコが、この酸味のあるソースには欠かせない存在。鉄板の熱が冷めないうちに一気にかき混ぜて、ガンガンと口に運びます。

絶妙な焼き加減で仕上げられ、香ばしい香りが広がります。量は多めですが、キャベツがたっぷりなので意外とさっぱり食べられ、最後まで箸が止まりません。

特製のソースが絡んだ豚肉は、甘さとコクがバランス良く、白ごはんとの相性が抜群です。

一口ごとに広がる香ばしさ、豚肉のジューシーさ、そしてキャベツのさっぱりとした食感。そして懐かしさが胸に押し寄せます。

付いてくるラーメンスープがこれまた絶品。ほっとするような優しい味わいが、じゅうじゅう焼きの濃厚さを程よく中和してくれます。

完食後、ふと30年前を思い出します。友人たちと「じゅうじゅう焼き」を囲んだ日々。あの時ともに笑い合った仲間たち。今もつながる友、もう二度と会えない友。色褪せない思い出が胸を締め付けます。

息子が友人たちと「じゅうじゅう焼き」を食べる日も、そう遠くはないはずです。彼にとっても、ここが青春の1ページになることを願って――「大盛軒」の鉄板焼は、ただの食事ではなく、思い出の架け橋なのです。
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大盛軒
【住所】東京都新宿区新宿2-15-24 成田ビル地下1階
【電話】03-3371-5743
【営業時間】火・水・木・金・土・日 ランチ 11:00 ~ 22:00
【定休日】月曜日